Living in the material world

ながらく続いた会社員ディレクター生活を捨てて、ひと月が経とうとしています。 会社という後ろ盾を失ったことのなにもなさは、わたしを完全に自由にも臆病にもして そして会社に縛られて思いどおりに望むものをつくれなかった苦しみや、 望まない人間関係や…

映画「サウダーヂ」について、いま考えていること

修道院の長老がこう言う。 肝心なのは、自分自身に嘘をつかぬことだ。 みずからを欺き、みずからの偽りに耳を傾けるものは、 ついには自分の中にも他人の中にも、真実を見分けることができぬようになる。 したがって、みずからを侮り、他人をないがしろにす…

フェイスブック

仕事で必要にかられて、フェイスブックに登録してそのまま放っておいた。 あるときふいに、中学高校の同級生、卒業してすぐシカゴに行ってしまった友人から 友達リクエストがきてとてもびっくりした。 その子はもうほんっとうに美人で、圧倒的に美人で、先日…

なるようになる夏と旅 Part5〜再び大歩危/東京に戻る

朝、窓を開けると犬の甘える声がした。 暗くて気付かなかったけれど、この民宿は建物のはざまに犬を飼っていた。大きい秋田犬。 わたしをひたと見つめる、顔をかくしてまた覗くと、ひたと見つめてる。 たまらないなあ〜と喜んでいると、ザッバーと犬小屋に水…

なるようになる夏と旅 Part4〜阿波池田散歩

阿波池田は、大歩危のいちばん最寄の繁華街だ。 アーケード商店街がふたつあり、その三分の一の店が閉まっているシャッター街。 たばこ産業で潤っていた昭和40年代で時が止まっている、という。ウィキペディアをみたら過疎地となっていた。 商店街のお店の…

なるようになる夏と旅 Part3〜大歩危の川下り

仕事から帰って郵便ポストを開くと、きのうの日記に書いた宿のご主人から写真が届いていた。 そういえば、写真を撮ってもらってたなあ…つい数日前のことなのに、こうして東京に戻って あらためて見ると、わたし本当に楽しかったんだな、楽しそうな顔してるわ…

なるようになる夏と旅 Part2〜徳島・大歩危の宿、ラテンな人々

とにかく漆黒の道路をひた走り、閉まった道の駅に着く。 いまもう大歩危小歩危の渓谷沿いに走っていると言うけれど、真っ暗でなにも見えない。 車を降りると、水の流れるサーサーした音の響き、圧倒的な虫の声。 道の駅に照らされて、渓谷の壁がうっすら見え…

なるようになる夏と旅 Part1〜倉敷のまろやかな猛暑

親友Kさんが徳島に移住した。 今年の夏休みは、彼女を訪ねる旅を計画した。移住するのだからいつでも構わないし このさき、きっと何度も遊びに行くことになるだろうなと思っているのだけど もらった観光パンフレットの大歩危・小歩危の大自然のうつくしさに…

働きながら学ぶ人たち

電車でシャーペン片手に参考書を読んでいると、となりの席の人も勉強してた。 きょうは偶然にも、行きも帰りもそうだった。女性と男性、どちらもたぶん私と同年代。 女性は英語で、男性は政治経済。 女性は問題集に書き込んで、かがむみたいな姿勢で熱心に。…

近況/ナショナル・ストーリー・プロジェクト

ただいま受験勉強中! 一ヶ月後に試験があって、それまでに英語と時事問題を学ぶのだ。 映像業界で転職のために試験だなんて、考えてもいなかった。 それに、自分がその求人をみて、本気で英語を勉強しなきゃと思うなんて。 仕事をしながら勉強するのは、こ…

実際よく効くアロマの話

夏になってとても困るのは、夜に猫にえさを出すときのカ。 庭のヤブカは元気いっぱいすくすく育って、ちょっとすきをみせると部屋に入ってくる。 子猫も入るし…(先日また入った。なんと朝の出勤前で、ほんとにてんぱった。) カはよく見えないから何匹入っ…

今よりもっとすてきな場所へ!

きょう、退職させていただきます、と取締役に言った。 ゆっくり話しあい、わたしたちが抱いていた考えがほとんどすべて一致していたことを知り、とてもうれしかった。 会社のやりかたへの疑問、わたしが本来いるべき場所、会社との誤差。 わたしがまっすぐに…

パリ、ジュテーム、カサヴェテス

何の気なしに「パリ、ジュテーム」を借りてきて観ていたら、最後のほうでびっくり仰天した。 ジーナ・ローランズとベン・ギャザラーが夫婦役で出てきたのだ。 それまでパリの街で、とくにラブストーリーってわけじゃなくパリの街に対してジュテームなんだな…

赤い靴

昨日の日記に書いた「サウダーヂ」は秋に劇場公開がはじまります。 場所はユーロスペース、また見に行くのでそのときに、もっと映画に入り込んだかたちで書こうと思う。 きのうの続き、そういえば先日。 東銀座の橋の上で、四方八方からナイフでめった刺しに…

日常のグロテスク、そして「サウダーヂ」

また…仲間はずれとシカトが始まる。この人いったいいつまで繰り返すんだろう。 いつまで、私を憎む気なんだろう?なぜ執拗に憎まれているんだろう? わたしが会社を辞めたら、別のターゲットを見つけて攻撃するんだろうか。そういう人がいる。 喫煙所で居合…

すばらしい予告編

こんな予告編、みたことない。 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の「BIUTIFUL」 新しい予告編「海辺のカフカ篇」をみた。これはすごい。すばらしい。 ああうらやましい、私がつくりたかった!でもこれ以上にはできないかも!? と思うほど…とても…

子猫入る

うちの庭に子猫の季節がやってきた。 いつも梅雨どき近くなると、どこからか子猫を連れてくる母猫は茶トラで 庭には茶トラの猫がふえてゆく。みなとても可愛い。 軒下にえさを出していると、猫たちは庭でのびて好きに過ごしている。 でも部屋の中には入って…

買い物ドラマ・カワイイ喪の商品券の使い道

む、どうしよう。 この一週間ほど、わたしの頭を悩ませていたのが「全国共通百貨店商品券」。 先日亡くなった友人I君の親御さんから、ふと送られてきた御供養の品。 こんなに、いいのに…と恐縮しながら、この商品券というかたちで送られてきたものを 早くな…

京都から円空へ着地する

ほんとうなら今頃、ドイツにいたかもしれないんだな。 それは地震の起きる前に計画していたことで、地震が起きてから 日本を離れるのが怖くて、やめました。 そんなことではだめでどうしようもないのはわかっているのだけど。 もうひとつ、抜けきれていなか…

恐怖について

わたしが地震以来ようやく保存食をどけて台所に立ち、作った料理は すき焼きときのこ汁、ほうれんそうのおひたしでした。 茨城県産の春菊とほうれんそう、福島県産のなめこ、エリンギ、まいたけ。 それらは生産地を見てあえて選んだものでした。 こんなこと…

コロニー/オールジャパン・生活の工夫

わたしはゲームに疎いけれど、唯一とても熱心にやっている大好きな携帯ゲームのサイトがあります。 「コロプラ」です。 コロプラは、携帯のGPS位置登録を使って位置をとりながら、自分のコロニーを育てるゲーム。 なにが楽しいって、その土地ごとのバーチャ…

オールジャパン・サバイバル

わたしの住む阿佐ヶ谷は、堅実で生活しやすい住宅街だけれど 地震の翌日から毎朝、開店前のスーパーに行列ができている。 阿佐ヶ谷も銀座も同じように、コンビニからごっそりカップ麺が消えている。 後輩の一人暮らしの男の子が、かれは普段からコンビニに依…

東京の翳り、地震で落ちてきた本

きのうから、わたしの仕事場は自由出勤になりました。 何もなければ来なくていいし、会社の定める定時を守る必要はない。 この事態は、わたしたちの働くルールを変えました。 電力が足りず始まった計画停電で、規律正しく時間を守れない状況になって 二日目…

明日に架ける橋を

日本はまだ混乱しています。 まだ余震が起き、明日から電気の制限がはじまるそうです。 首都圏の電車は走りはじめていて、走ったり停まったりしています。 これからわたしは仕事に行きます。杉並を離れるのはこわいです。 昨日書いたような、平和を前提とし…

地震

日本で大地震が起きました。 友人知人のみんなへ、わたしは無事にいま、杉並の自宅に居ます。 きょうは本当は仕事三昧の予定だったけれど、すべてとりやめました。 ふたつの仕事のうちひとつの企業からは、作業ストップの命令が下りました。 首都圏の電気が…

くる年/劇場版 相棒2

とても忙しく、なかなか更新できませんでしたけども 今年の初映画は、めでたく元旦に「劇場版 相棒2」を見てきました。 元旦ってそういえば1日で、映画の日なんですね。 おかげで縁起良く1000円で鑑賞することができた。 映画館は空いているし、地元の立川…

ゆく年/人生万歳!恵比寿ガーデンプレイス万歳!

あけましておめでとうございます! 今年の目標は、お能の勉強をすることと、心の透明度を上げること そして混乱のなかでも、にごらないすべを身につけることです。 今年もよろしくお願いします♪ ゆく年くる年、きょうはゆく年編。 昨年の大晦日は休みをとり…

師走の心

ああ、寒くてとてもすてき! …と思える師走でよかった。 師走の寒さの感じかたで、自分の状態がよくわかる。 雪が降らずとも、透き通った雪の結晶やうす氷の、凛とした空気がみえればOKだ。 うれしく背筋を伸ばし、ちょっと縮こまって外を歩ければそれで。 …

執心と悟り 川本喜八郎の仕事

ラピュタ阿佐ヶ谷へ、川本喜八郎の回顧上映を見にいきました。 こんなに多面体の表現者だとは知らなかった。 日本人形のあの顔で貫いているのだろうと思っていたから この上映会は驚きの連続でした。 そもそもイジイ・トルンカが師匠で、チェコにいた人なの…

とりぱんの効用

このごろ、とりぱんに癒されています。 とりぱんは鳥のギャグマンガで、鳥の笑い話を中心に、のんきな東北の生活が描かれる。 いろいろな鳥たちが、毎日元気に笑いながら生きていて、 ヒトも、毎日元気に笑いながら生きている。とてもすてきでゆかいな日々。…