ハウルの動く城

ハウルの動く城」を観ました@渋東シネタワー
これ・・・みんなどう見てるんだろう。観客動員が歴代一位で、今日も混んでて。
このお話は魔法使いのお話で、魔術が当然のように沢山出てきているけれど
純然たるファンタジーとして観ると、引っかかる箇所がいくつもありませんか?


度々出てくる戦争、王様の意地悪、呪いが入り乱れ、そもそも・・・ハウルは何者?
私は原作を読んでいませんが、これはどうも、単なるファンタジーとして
作られていないんだな、と思いました。


私には、登場人物にかけられた魔術が『病』にみえました。
みんなが、何がしかの魔術にかかっています。
普通なら主人公1人のところ、みんなです。
戦争だってそうです。『病』のような負の感情が、化け物みたいに現われた現象。
それがなおさら、こう感じさせるんだと思います。
これは心や体の病を抱えた人々が、解放されて、あるべき姿になる物語だ、って。


主人公のソフィ婆さんは、一番はっきりと、感情のゆらぎを体現していますね。
自分自身の力で、解放できそうなニュアンスで・・・だって強いもの。
自分が突然婆さんになったら、あんな風じゃいられない。
単純だけど、ソフィのようにありたいなあと思ってしまいました。
とても素直で、美しいお話でした。背筋がのびました。


帰ってから、カレル・ゼマンの「クラバート」を観たのですが
これも魔術の話で、たまたま。けっこう近いものがありまして。
『愛はもっとも強い魔術である』という言葉がでてきました。


ふと、魔女呼ばわりされたオノヨーコさんが浮かんできました。
隣のジョンと、同じようなことを訴えていたね。愛で世界は平和になると。
魔法使い映画からラブ&ピースに飛びましたが、結局は同じことさ。


Imagine

幻想の魔術師 カレル・ゼマン 「クラバート」 短編 「クリスマスの夢」 [DVD]

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