最近読んた本、なぜかスピリチュアルだらけ

このところ、平行して幾つかの本を読んでいて
ほぼ同時に読み終えた。もう現実だか、非現実だか
境目が分からなくなるようなものばかりで・・・なぜか。
スピリチュアルな世界を飛び回っていた感じでした。


ガブリエル・ガルシア=マルケスの「エレンディラ」から始まって
W・B・イエイツの「ケルト幻想物語」
ペルーの預言書をめぐる「聖なる予言」
そして、しあわせ招く物語「グッドラック」


4冊は、はっきりニ系統に分かれていて
幻想世界系が前者2冊、いわゆるニューエイジ系が後者2冊。
ただ、たまにこれがリンクして、幻想物語が語る教訓がニューエイジの精神論と
同じことを言っていたりするのね。
新旧の著書が言葉と手法を変えて、心が起こす奇跡のことを話すとは。
面白いなあ。無作為な4冊のはずが。


「聖なる予言」と「グッドラック」は、ベストセラーになったので
読んでいる人も多いかな。
どちらもスピリチュアルワーク的な要素があって、物語の中に格言というか
〜さあ、ここまでのお話とメッセージを振り返って、瞑想してみましょう〜
と心の気づきを促すような、直接的な言葉が出てくる。
邪魔くさく感じる人もいると思うけど、素直に受け止めてみました。
・・・やっぱし一つの流れを指しているんだよなあ。両方とも。
「聖なる予言」はかなりはっちゃけていて、最後の方はほとんどSF。
そこまできて、やっと「ん?これもしかして、作り話?」と気づいた。
どうも私は素直に受けすぎたようで・・・。なんだ、これ実話じゃないんだ。
ペルーの古文書が本当にあると思ってたのに。ちょっとがっくり。
「グッドラック」はポプラ社の出版だけあって、大きな文字とその薄さ。
子供でも読みやすい、スピリチュアル入門みたいな感じだった。
『幸せのつくりかた』を書いているまっすぐな物語で、確かにこれを読んだら
いい子に育つかも。なんて思ってしまった。


エレンディラ」はガルシア=マルケスの短編集で、もう本当に凄くて
何が凄いって、普通の物語にいきなり、当然のように魔術的な非現実が
飛び込んでくる。もうびっくりしちゃう!
それがラテンアメリカの世界だって??どうなってるんだラテンアメリカ
あとがきによると、幼い頃から古い時代の民話や物語を聞いて育ったマルケス
妖精や、死者と生者の交流、死神や悪魔などの伝説が普通にある環境にいた。
まさに「ケルト幻想物語」が引用されていて驚いたけど・・・
ケルトの民話を80篇も集めた(!)「ケルト幻想物語」を読んでると、
マルケスはこの民話の世界を、現代の人々の生活に自然に乱入させているのが
よく分かった。ブラッドベリの自然なSFと同じような感覚だ。
いや、あれよりもショックが大きいな・・・。
この本に収録されてる『大きな翼を持った老人』と『予告された殺人の記録
は、映画で見たことがあったけど(どっちもすごい濃い映画!名作!)
恥ずかしながらマルケス作品を読むのは初めてで。
ぶっちゃけ「エレンディラ」は、ABCでいしいしんじ氏が薦めていたから
買ってみたんです。ハマッちゃった、もう。そろそろ「百年の孤独」読みます。


エレンディラ (ちくま文庫)

エレンディラ (ちくま文庫)