知多半島旅日記 後編:やきもの、運河、冬の海

akk2006-01-19

6時半、常滑市へ向かう。今日は朝から風が強くて、驚くほど寒いです。
常滑市は陶芸の街で、平安時代からつづく常滑焼を造っています。
INAX本社があるのは、そういうことだったのね。
やきもの散歩道を歩くと、窯の煙突がいくつも見えてくる。古い民家が並ぶ。
外国人の表札もあった。
足元の道路や壁に、土管の焼き物が敷き詰められている。ささやかに観光を意識している上品な感じがいいです。
やきものの街はどこも近い雰囲気があるな、街の時間の流れ方が似ている。
陶芸スクールを行っているギャラリーを取材。常滑の土は独特で、素材としては個性派なんだって。
目の前で一瞬にして、ただの土が器になる姿はやっぱり感動的で、
この土を焼いたら器になるなんて思いついた『はじめの人達』は凄すぎる、とおもう。
ギャラリーには、いいお皿や湯呑みがたくさんあった。時間がなくてじっくり見られなかったけど、
いいなあ焼き物。ちょっとハートに火がついた。


続いて、半田市へ。
ここはミツカンの総本山で、あちこちにあのマークが。ミツカンお酢博物館『酢の里』へ行きました。
実際に酢作りの様子も見られます。酢酸を発酵させる寝床は、むせかえるような酢と酒の混じった
濃いい匂いがすごかったです。
酢は体にいいけど、ここで酢作りをする職人の方々は本当に誰も風邪をひかないんだそうで。
毎日ここで働いてたらウイルスも殺菌されるだろうし、お酢をとらずとも体に染み入ってくるかもね。
博物館の裏手に、大きな運河が流れている。水辺沿いに蔵が立ち並ぶ。すごくいい風景。
江戸時代の酒蔵や、古い町並みを保っている場所が幾つもあって、この街は有機的なバランスの上で
ずっと続いているのかな。とてもいい街。ここでもう一泊してもよかったなぁ〜。


最後に海の撮影で、美浜方面へ向かう。
湾岸沿いの道路に入ると、ひたすら海がつづく。この季節に海?いやいや。閑散としたビーチではなく、
養殖地や漁船を探して(今回は地場産業がテーマなのです)
でも実は私は冬の田舎の海ってすごく好きで、寒々しいけど漁船がある風景は、かなりぐっときました。


ロケ中はコンビニめしだったし、帰りの新幹線でようやく名古屋コーチン弁当と、
あまり地元のうまいめしを食す機会がなかったのが残念でしたが、名古屋駅ホームの
立ち食いきしめんは超うまかった!
ごめんなさい、知多半島じゃなくて・・・。