Today#12 僕らの参宮橋ライフ

akk2006-01-29

私は参宮橋に住んでいます。
渋谷と新宿と原宿に挟まれた、それはそれは小さな街です。
ビッグシティへ出てしまえば、怖いものなしの便利さだけど
参宮橋を出ずに生活が完結するかというと、微妙です。
たまに100円ショップやブックオフ西友なんかがある街に憧れる。大きな商店街とか。
友人達の住む街に行くと、いつも羨ましいなと思いつつ帰ってきます。
しかし私は、そんな質素で、古くて、かわいらしい参宮橋が大好き。
きょうは、二人の『参宮橋くん』に出会った話。


いつもの美容師さんが産休中で、でもとても髪を切りたくなって、知らぬ間にできてた
美容室へ行きました。地元の美容室ってのに憧れてた(普段は新宿)のと、
去年の秋頃にその店の前を通った時、開けっ放しのドアからルーツレゲエが流れてきて
あっここ、いいかも。と思ったの。入ると今日はジャック・ジョンソンが流れていた。
店内のブックスタンドにマリワナのステッカーが貼られていて、美容師さんのベルトはラスタカラー
あはは。この人フジロックとか来ていそう。そして参宮橋に住んでいそう。
話してみるとその通りで、ここに店を出したのも「参宮橋に住んでるから」
参宮橋でも更に不便そうな『初台寄り』だそうで、そっちの方は特に初台までの間ホントに何もなくて
甲州街道くらいじゃなかろうか、あるものは・・・。
でも初台に出れば大きい商店街はあるし、オペラシティもあるじゃない。
しかしこの参宮橋くんは、いや初台は遠い、うちはぜんぜん参宮橋ですから。と言う。
ひとしきり参宮橋話をして、妙に新鮮に感じた。
身近に地元話が出来る人ってなかなかいないし、近所で顔見知りになっても軽く話すくらい。
街のコミュニケーションスペースなんて、今のご時世に殆どないから、長く住んでいても
そういう機会ってないのよね。特にストレンジャーの一人暮らしには。
美容室はゆっくり話せていいなと思って。隣のお客さんも、みんな参宮橋だもの。
ちなみにここでローリンヒルを久しぶりに聴いたんだけど、あれっこんな良かったっけか?
とちょっと驚くほどしっくりきて、帰って『Amazonマーケットプレイス行き候補』コーナーから出して聴いた。
・・・やっぱ売るのやーめた。


ところ変わって裏道のコインランドリーへ。
洗濯機が使えないので、今日はついにコインランドリーデビューです。
だいたい、この街のどこにコインランドリーがあるのか、知らなかった。
調べて分かった、それは銭湯の入口だった。こんなところに銭湯があったとは!!!
『第五良の湯』という、かなり古そうな銭湯が、住宅街の中にぽんとある。
上の写真がそのコインランドリーコーナーです。いいでしょ、年季入ってるでしょ。
なんかスゴク面白くて、洗濯&乾燥の間じゅう、ずっとここで過ごしました。
銭湯に入って、湯上りに缶ジュース飲んで、ちょっと本を読んでみたり、夕方っから極楽だなあ〜!
なんて満喫していると、二人目の参宮橋くんに出会う。乾燥を待つ間、話をしたこの参宮橋くんは
威勢のいいおっちゃんで、地元歴は20年位?のベテラン。どうも事情通らしくて
つぶれた○○のあとはコンビニになるらしいとか、××の空き地はマンションが建つとか
すっごく色んなことを教えてもらった。
しかしおっちゃん、貧乏そうには見えないし、なんでコインランドリーなのかな?
と思って聞いてみたら、洗って干すのがめんどくさいから、と言った。
それに週に一回、洗濯ついでに銭湯に入るのが楽しみなんだって。
銭湯のおばちゃんともツーカーで、そのやりとりは何か微笑ましかった。
参宮橋にこんな世界があるなんて。


今日はローリンヒルにしようかと思ったけど、こっちの方があっている。
ジャックジョンソンつながりでドナボン聴いて、僕らの参宮橋ライフを思うとします。
いつかここを離れて次に住む街も、やっぱこれくらい肌に合う場所じゃないと、や〜だな!

Donavon Frankenreiter (Dig)

Donavon Frankenreiter (Dig)