Today#39 シティ・ライフ

きょう、渋谷へ向かう地下鉄の中でうとうとしていると、ざわめきの夢をみた。
トレンチコートにハンチング帽を深く被った、数人の男性が並んでいて
話が聞き取れないようなトーンで、静かに話をしている夢。
景気の話、ビジネスの話をしているのが聞こえて、なんとなく私のあたまも
神妙になっていた。目が覚めて、それは前に立っているサラリーマン達の会話だったと知った。
よくあるね?こういうこと。
それでたまたま今夜CD棚を整理してて、ジャケットを見て、あっそうかとうなづいた。
ティーブ・ライヒの「シティ・ライフ」の正体はこれか。


街のざわめきがずっと流れている「シティ・ライフ」は、音楽(音を楽しむの音楽)で、
世界が立てる音の一つ一つが、まるでオーケストラのように噛み合って音楽を奏でていることを証明した曲。
ガヤの構成がすごく上手いとか、音響処理のこと、たぶんこの曲には語るべき点が多くある。
今までそうやって耳を澄まして、街の音楽を感じていた。
実際の日々の中で、こういう風に街のガヤが耳に入ってくるのはまれなこと。
それは、なぜ?どんなとき? 
そんなこと考えもしなかった。考えるな、感じろが私の聴き方だもの、しょうがないよね。


はたして今日、きがついたこと。
この曲は、夢うつつが捉えた現実の音を音楽にしたもの。そうなんだ。
睡眠状態だけでなく、あたまが無意識の状態で体が動いているときがあったら、
きみが歩くその街の風景、それを聴いてみて、きっと同じ種類の音楽が響いているよ。


ライヒ:リミックス」でDJスプーキー(だいすきです!)がやらかしたこの曲のリミックスは
酔っ払っている、または頭ががんがん痛い、といった特殊な状態の時に街を歩いています、
みたいな音になってる(でもそんなスプーキーがスキ)んだけど
こう考えると、これこそがまさに、まさに、リミックスだなあ!と思ったのでした。
ライヒはこのリミックスを聴いてどう思ったのかな、かなり知りたい・・・。


夢うつつが捉えた現実をビジュアル化するとまさに↓こんなジャケ写真、ぴったりお似合い!

シティ・ライフ

シティ・ライフ

スプーキーのリミックスはこれにフィルムノイズが入りまくって、8mmフィルムみたいな
パカっとした色合いってかんじかな。