Today#42 個人的TOMMY前夜祭、またはザ・フー馬鹿ぶり露呈日記

ブロードウェイミュージカル『TOMMY』が来日中です!
夢にまでみたザ・フーの偉業をね、明日ついに見られるってわけでね、
その舞台がしょぼくてもスゴくても、もう何でもいいんです。それがファンってもんです。
というわけで眠れない今夜はザ・フー祭り!DVD見放題です。
まずは何はなくとも『The Kids are alright』
ちょっと久し振りに見ているんだけど、もうにやけっぱなしです。
初期の「この人たち、何しでかすか本当にわかんない危険物だわ」的なあのモッズルックに
身を包んでも怪しくてしょうがない感じとか、70年代のピッタリ服やヒッピー服が似合いすぎて、
もの凄い開放感が止まらない感じ・・・もういちいちたまりません。
たぶんピートの背が大きすぎなのは、ギターを壊すためなんだろうとか、
ロジャーは生まれた時からマイクを持って、いつも回していたに違いないし、
オックスは1ステージにつき半径10cm位しか動いてないと思われるうえに
キースは、何を渡しても叩いて割っちゃうこどもです。
なぜステージに爆発物は無いのに、あんなにどっかんどっかん爆発しているんでしょう?あの人達は。
本編終わるとボーナスディスク、奇跡の爆発物記録映像「Won't get fooled again」の
マルチアングル(これ最高です!)をみます。
ロジャーが歌ってないときもけなげにリズムをとってたり、見切れでニコニコしているのが映ると
隠れロジャーファンの私はもうメロメロです。そんなことよりもこの曲の、そしてザフーのすべてである
ロジャーの「イエーーーーーー!」天を裂く絶叫ホームラン、その直後のピートのスライディング&欽ちゃんジャンプ、
いつ全壊してもおかしくない位に叩かれているムーニーのドラムキット、もうばかみたいな大祝祭・・・
なんだろうね、ほんとに。神様が爆笑してるみたいだよ。


一通り堪能すると、確実に次は「ウッドストック」を見たくなります。
あの野外フェス特有の空気感の中、夜半の客席風景に「ザ・フー」というアナウンスの声が流れるカットは
何度観ても鳥肌が立ちますね(たぶん私だけですね)
ここではピートのつなぎ姿があまりにかっこいいけど、その隣でヒラヒラした袖のロジャーが
かなり一張羅っぽいのがまた可愛いんです。
そういえばザ・フー来日フェスの大阪公演で、ウルフルズのギターの人が同じつなぎを着て出てきた。きみ、いい奴だな。
最後のピートのご乱心ぶりの鋭さにヤラレて、ご乱心ギターソロにもけなげに陰でリズムを
とっているロジャーに笑って、次は『THE WHO AT ROYAL ALBERT HALL』
ポールウェラー、オアシス、パールジャムといった人々がゲストで出てくる豪華なライブ
だけど私には、こうなるとぶっちゃけ、ザ・フー以外はどうでもよいんです。
ポールですら・・・王子様ポールですらです。
今夜はもちろん全編見たけれど、やっぱりザ・フーの姿が本当に美しくてね、それにこのDVDでは
たとえば「You better you bet」で映る、観客の男性達のハンパじゃない熱狂ぶりに胸を打たれます。
ザ・フーって本当に男の世界なところがあって、その俺たち最高ワールドをみせられると、
もう羨ましくて仕方ないっていうか私も男ならよかったのにと思うほどの団結力?もしくは
超がつくほどの微笑ましさ?そんなものがよぎります。
でも、私のトミーへの愛はだれにも負けないわよ。
これは男でも女でもなく私個人の、本当に大事なものなんだから。


ってことで、最後に『ワイト島ライブ1970』
映画にもなってる伝説のワイト島ライブ、全編ザ・フーのみのバージョンです。
野外のTOMMY集会、といった感じで・・・一番TOMMYの雰囲気に近い感じがするの。
ウッドストックよりもヒッピー大集合感の強いワイト島、しかもカメラがかなり荒い
(たぶん16ミリの手持ちクルーのみでは?)映像なんだけどね、それがいいんだよ。
客の頭とかぶってまともに撮れてないカットとか、カメラを天地ぐるぐる回したりする
見づらいったらない映像とか、もうめちゃくちゃなんだけど異様にその場の雰囲気を捉えてる、というか表現してる。
こういうのって、ありだよ。音楽を表現するためなら、なんだってありだよ。
やっぱりそう思う。


今夜は映画『TOMMY』はあえて観ませんでした。
ザ・フーのいないTOMMYの世界で、私はザ・フーを感じることができるかしら?
たぶんできると信じている。