Today#58 タロ・ジロ・南極物語

先日TVでやっていた「南極物語」をみました。
生まれて初めて映画館で観た映画です。小学生の頃でした。
とにかく夢中になって、観ていたとき自分がどんな精神状態だったかは、実はあまり覚えていないんだけど
家にはパンフレットや写真集、新聞の切り抜きがある。(まだ捨てられない)
それを見ながら、子供らしくタロ・ジロの絵を描きまくっていた日々。
ゴールデンウィークに、フジテレビのイベントで、なんとタロ・ジロ本人がやってくる!
というので代々木競技場へ見に行った記憶もある。しかし強烈に覚えているのは、犬達の顔よりも
歩行者天国でぐるぐる輪になって踊ってたタケノコ族だったりするんだけど。。
わがまま言って、船の科学館へ何度も行った。南極観測船『宗谷』の中に入って座るだけのために。
おばあちゃんがくれた『南極の石』は私の宝物で、それは本物かどうかわからないけど
触るといつもひんやり冷たいので、私はいつでも手軽に南極の犬達のもとへ行けた。


こんな昔のことでも覚えているんだな。
今夜「南極物語」を観ながら、ほとんどすべて覚えていたことを知る。
犬達の名前、高倉健渡瀬恒彦夏目雅子が言った言葉、音楽が入るタイミングまで、はっきりと!
私の南極物語狂ぶりに黙って付き合ってくれた母親は、レーザーディスクを買ってくれた。
それを何度も観ている。それでも、幼いころの一時期の話。映像をはじめてからは一度も観ていない。
子供の頃に夢中になったものの一つでしかなかったんだ、私の意識では。
ハリウッド版「南極物語」が公開すると知って、それでも今になって見直そうなんて思わなかったけれど
今回OAチェックしたのは、監督かプロデューサーのこんなコメントを見かけたからだ。
「オリジナル版のすごいところは、現場には樺太犬の調教師しかいなかったという事実だ。
私達はドッグトレーナーの力を借りて、犬達に演技指導をすることができたけれども
調教師だけでこんな映画を作るなんて、我々にはできない。」
なぜか私は、以前観たエスキモーのドキュメンタリー「ナヌーク」を思い出した。
なんか、モヤモヤしてきたぞ・・・それで再び観て、確認しようと思って。


南極物語」 今みるとこの映画はほとんどドキュメンタリー映画なんだよね。
その撮影のしかたが。犬達の表情や行動を『追いかけている』。カメラが必死で。
見失うまいとして、流氷のなかを疾走する。ブレブレのガタガタでも、否応ない熱と力のある目線。
ナレーションやテロップといった装飾や、人間ドラマには時代を感じるけれど
その南極の映像には、古さなどかけらもない。ただの野生の南極と、生きものの記録。
素晴らしい。


ハリウッド版はきっと、犬達も器用に演技できているだろうし、丁寧に映像展開しているのかな?
クオリティは高そうなきがする。それはそれで、しっかり感動できそうだ。
一応、観にいこうかな・・・。タロ・ジロ級のいとおしさを感じる主人犬を期待しつつ。


ああ!そういえば今になって知ったこと。サウンドトラックはヴァンゲリスだったのね!
そりゃ良いわけだよ!

南極物語

南極物語

↑このジャケットかなりたまらないです。タロ・ジロの上に、英語でタイトルが入ってるよ!