立喰師列伝≒モンティパイソン

押井守ンの新作「立喰師列伝」を観てきました@シネクイント
はい→ http://www.tachiguishi.com/top.html
あのね、先に謝っておきます。観終わった後の感触は全然違うんだけど、感想を書くとすると
昨日の日記、セニョールココナッツの新譜絶賛とほぼ同じ感じになってしまうでしょう。
これは何回も観たい映画です。こまかい細かい!全編小ネタっていうか全部冗談でできてるね。
映像のおもしろさ、人物はオール写真、ペラペラの紙状態にしてCGでびょんびょんと動かす
スーパーライブメーション(この呼び方かっこEE!)きっと誰が観てもビックリするし
なんかもんやりした質感やトーンは観ているだけで美しいんだけど
それはきっと多くの人が語ることでしょうから、私はすっとばして内容について賞賛です。
何って構成が素晴らしくうまい!導入はいきなりスタートダッシュしているので、ちょっと
ついていくのにいっぱいいっぱいだったケド、戦後から現代までの様々な立喰文化を追いつつ
時代の空気をぱらぱらアニメ+写真+ナレーションだけで、わざわざ小劇場っぽく、つくりものっぽく
表現しているのがすっごい面白くて。にせドキュメント・・・なんですか、もうこれだけで
私はパブロフ犬的に心ウキウキしてしまいますが、にせドキュメントで一番問われるのは
本気度と、飽きさせない笑いの配置具合だと思うんです。
小ネタをばんばん投げればいいってもんでもなく、やはり事実の考証がちゃんとしてないと
笑いにつながらないし、ずっと同じような展開じゃ面白いネタも面白くなくなってしまう。
この映画はそのへんがとてもスマートで、余計な説明もなくたった1カット、流れと関係ない
映像を出すだけで笑わせたり、ばかみたいな小説の朗読劇が中だるみ寸前で入ってきたり
かといって音響効果がとてもまっとうに展開していたりして(これがまたとっても効果的)
わざと演出している重厚な安っぽさ、冗談感にぴったりなんです。なにもかも。
う〜ん う〜ま〜い〜なぁ〜〜〜
と心にしみいるおいしさでしたね。
だからこの映画は、昨日と同じこと書きますけど、ほぼモンティパイソンってわけ。
まんべんなく笑いたい人はぜひどうぞ。
もう一回くらいは映画館で観て、DVDは欲しいなあと久々に思ったにせドキュメントでした。
ちなみに観終わった後必ず、そば、牛丼、ハンバーガー、カレーのどれかをもうれつに
食べたくなりますのでお腹すかせて行ってください。私はカレーに転びました。
今書いていて、そばが食べたくなってきたなぁ。月見にお湯かけて霞の月に・・・・あは。