アザー・ファイナル(昼間ひまなサッカー好きの方へ)

仕事も落ち着いて、やっとワールドカップに専念できるわけです。休日バンザイ。
たまっていた録画見て、結果わかっててもね、流し見はしませんよ。
それはね、ニュースのひとコマやダイジェスト特番では伝えきれてない、
ひょっとした隙間のおもしろプレーや、お気に入り選手やチームの応援、
超絶ナイスカットを見て喜びたいっていう欲望とともに
記録されたその、ライブ感っていうか場の空気感?何が起きても不思議でないね。
サポーターも含めてさ、その場所で、ただのボールをめぐる出来事なのに
例えば音楽がおこす奇跡みたいに、一期一会にしか巡り合えないグルーブを生んでいる。
そこで起きる事柄をいっぱい見たい。それが本心。
普通に サッカー好きって書けばいいところを、こんなことわざわざ書いている。
その理由は・・・


きょうね、「アザー・ファイナル」っていう映画を観たんです。
以前シネクイントでやっていた、ワールドカップをめぐる映画。
FIFAランキングの最下位&下から二番目の2つの国で、もうひとつのワールドカップ勝戦やろう
っていう内容で。監督は、adidasやナイキのサッカーネタCMを作ったヨハン・クレーマーです。
めちゃくちゃいい映画で、これが。
対戦するのは、ブータンモントセラトの2国です。それぞれ、国としても小国です。
まずは・・・どこ? どんな文化があって? そこでサッカーの代表はどんな状況でプレーしてる?
なんていうドキュメントから始まります。
ただFIFAランキングの下2つという、無作為な選出の国々なのに、これだけでものすごいドラマ。
ブータンは、チベットの近くの仏教国。僧侶や首相がサッカーしてる。もうびっくり、衝撃映像。
高地だからサッカー場を作るのも大変で・・・でも慎ましやかな仏教徒の国民達はサッカー大好き。
モントセラトは、カリブの小さな島国。もともと裕福な国ではないけれど、島で火山が噴火して
ほとんどの土地が火山灰に覆われてしまった。唯一あったサッカー場も、今は灰の下。
でもここの人達、すごいんだ。こんな事にあって「Hot Hot Hot」なんていう、底抜けに陽気な
カリプソ・ソングを作ってしまった。まるで国歌みたいに、国民に愛されている歌。
こんなことでもなきゃ出会うことも無いだろう、この2つの国が、サッカーすることになった。


そこにあるのはただの単純で無垢な、スポーツを愛する、楽しむ、喜ぶ姿で
一緒にスポーツするっていう、コミュニケーションのかけら。
それでかけらはプリズムのように光って、虹をえがいたんだね。
私もうなんか、泣きそうになっちゃったよね。泣かせる演出は全然してない、むしろ飄々としてて、
色眼鏡の無い、純朴な作品。
だから尚更思うんだ、「あぁ 世界は美しい」(byモトハル)ってね!


昼間ひまなサッカー好きの方へ、これを

アザー・ファイナル [DVD]

アザー・ファイナル [DVD]

スーパープレーはないかもしれないが、試合自体は・・・結構おもしろいです(笑)
さぁこれから、ブラジル=フランスです!いぇいぇい!