阿佐ヶ谷のイイ古本屋(もうすぐ閉店。。)

2007年 あけましておめでとうございます!
このお正月は、引っ越し後の住環境を整えるのに夢中で、さらに来客も多く
なんだか阿佐ヶ谷につきっきりの日々でした。
もうね、楽しくて…。100円ショップとかへ行くのが。
無農薬食材の店や激安スーパー、八百屋も多く、買出しもうきうきです。
今日はそんな阿佐ヶ谷で、せっかく出会ったのに間もなく閉店!の古本屋のお話。


阿佐ヶ谷で物件を探していた時から気になっていた。
駅前のアーケード商店街(パールセンター)にある『ブック・ギルド』という古本屋。
表に出ている看板はわりと普通だから、入るのをためらっていたんだけど
「1月末で閉店 30%OFFセール」とあったので覗いてみたら
これが、やばいくらい好みの古本屋だったんだ〜!!!


古本屋って、人それぞれに好みがあると思う。
私は専門書を扱うお店にはあまり興味がないし、だだっと古い本が並んでるだけのお店も
(絶対パトロールはするし買うけども)すーきっ!ときゅんとすることはないんだなぁ。
なんか、本がだいじそうに並べてあって、その配置やセレクトにこだわりがあって
そう、友人の言葉を借りると「本を商品じゃなく、本として扱う店」がすきだ。
その本棚を見ていると(ああ、いいなぁ…今まで特に気に留めてなかったけど、これ凄くよさそう)
なんていう、素敵な出会いの予感にあふれてくるようなお店。
それで買って読んでみると、本当にいい出会いしちゃったりする。
ブック・ギルドはそんな古本屋だったのだ。そうだな、あの人のセンスにとっても近いものを感じる…


松浦弥太郎さんという、本好きの文筆家がいます。
今は中目黒の『COW BOOKS』という古本屋の店主をしている人。
昨今のセレクト・ブック・ストアの流れは、この人がはしりじゃないかなーと思う。
松浦さんは、数年前には神出鬼没の『移動古本屋』をやっていた。
トラックに自分が好きな古本を満載して、路上で売り歩いてて。
東京では恵比寿ガーデンプレイスのそばで。みかけたことある人もいるんじゃないかな。
他にも、大阪・名古屋の街にも行ってたそうだ。
私は仕事で取材して、この『移動古本屋』の存在を知った。
積まれた本たちはどれもこれも面白そうで、絶対何か一冊買って帰ろう!と心に決めた。
インタビューが終わってから、松浦さんと本についての世間話をしたのちに、オススメを聞いた。
この人が選んでくれた本を、何も考えずに買ってみよう。そう思ったわけ。
「これなんか、いいんじゃないかなーと思いますよ。」
なんつってトラックの本棚からひょいっと出してくれた本は、こんなものでした。

SF・ミステリおもろ大百科 (1977年)

SF・ミステリおもろ大百科 (1977年)

SF&ミステリの書評集なんだけど、これめっちゃくちゃ面白かったー!
書評というより良心的なガイドのような内容で、シチュエーション別に色んな作品の紹介をしている。
未読作品もいっぱい発見できたし、エッセイとしても興味深く読める本でした。
その後も、何回か移動古本屋へ通った。でも路上商売の厳しいしがらみもあり、店舗をもつって話を聞いた。
実はCOW BOOKSはまだ行ってないのだけど…HPをみていると、相変わらずセンスいい古本屋やってるなー
と思いつつ、見守っています。なかなか中目黒へ行く機会がないのよね。。
HPはこちら→ http://www.cowbooks.jp/


では話を阿佐ヶ谷へ戻して、本日ブック・ギルドから連れて帰った本。
アンドロメダ星座まで (東南アジアブックス―フィリピンの文学)

アンドロメダ星座まで (東南アジアブックス―フィリピンの文学)

まだ読んでないからわかんないよ。でもね、これ絶対いい本だと思う。こういう予感は当たるのが世の常さ!