ドリーム・ガールズ

新宿に新しくできたシネコンバルト9』へ行ってきました。
ここは〜いい!場所は繁華街からちょこっと離れた新宿三丁目
ネットで全上映予約できるし、音響設備もよい。
そして、平日15:30〜18:00の間に上映開始される映画は全部1200円!という
代休族にはたまらないサービスがあるのです。
「ドリーム・ガールズ」は音の良い映画館で観たくて、だからシネコンにしようと思って
チェックしてたら、バルト9で丁度1200円タイムに上映中。すぐ予約しちゃいました。


この映画はフィクションで、もともとはミュージカルだった作品。
デトロイトソウルミュージックの物語。その名称は出てこないけれど、時代を一世風靡した
モータウンレーベルの隆盛をモチーフにした映画だ。
出演者はほぼ全員黒人の、ショービジネス業界を描いている。50年代後半〜60年代、差別が脈々と
存在するなか、「音楽」でアメリカ全土を席巻すること。
差別と闘うためにしなければならない宣伝行為、戦略が必要だってことを端々に感じる。
だから普通のショービジネス愛憎劇とは、少し違う軋轢があるんだね。
白人に受けやすいルックス、白人好みの(黒人的なソウルが強すぎない)癖のない歌声をもつシンガーが
リードボーカルに抜擢される。圧倒的に彼女より上手いシンガーがバックコーラスを務めながら泣く。
ソウルを全身で表現するエンターテイナーは、しっとりメロウでゴージャスなバラッドを提供される。
そんな風に、そのこと自体が生み出す悲喜こもごもが、音楽のパワーと共にダイナミックに表現されている映画。
印象的だったのはマーティン・ルサー・キング牧師の講演をレコードにしたというエピソードで
そのころは、彼らはただ純粋に、白人を黙らせるほどのよい音楽を目指していたってこと。


モータウンがあの映画のように、差別と戦いながらの戦略を考えていたか、というとそれは分かんない。
ただあの頃、時代を変えるほどすごいことをやりとげたのはモータウンでしかなくて、
その楽曲は全曲オリジナルスコアだけど明らかにモータウンサウンドだったし、
3人組の女性グループ『ザ・ドリームズ』はダイアナ・ロスシュープリームスそのままだ。
ビヨンセは完璧にダイアナ・ロスになっていた。


この映画はミュージカル映画の要素があって、ステージ以外のところで歌われる魂のソウルの歌が
物凄く、大感動なのです。
つまりステージで演奏される素晴らしいモータウンサウンドから、魂のソウルまで、歌が溢れてる。
音楽のパワーに圧倒される。凄い!としか言いようがない。
私がソウルミュージック愛さずにいられない理由のすべてがこの映画にあると思った。
夢のように楽しいひとときでした。色々なドラマがあり、それでもただひたすらに美しいMagic Momentsがあり
あなたは様々に胸を熱くしながら、涙を流してしまうだろう。
何も考えたくないとき、何も考えずにこの映画の大きな渦に身を任せていいと思うよ。
私は観終わったとき、魂を洗われたような気持ちでとても元気になった。音楽を食べた栄養のおかげだった。
ラストに映るステージは、綺麗だったよ。もう、それだけでいい。


信じられないほどソウルマンになっているエディー・マーフィー、カリスマ的に美しいビヨンセ
そして、助演女優賞を席巻したジェニファー・ハドソンの歌声は、一瞬で世界を変えるほどの素晴らしさ!
ザッツ・エンターテインメントとして純粋に見どころ満載の映画です。
観終わったらサントラ購入率100%・・・じゃないかと思いながら帰り道にタワーへ立ち寄り。
サントラには二種類あり、通常版とデラックス版(二枚組)がすでに用意されてました。
わたしは通常版をためしに買ったけれど、デラックス版にすりゃよかった!と後悔してるので
のちに買いなおしすることでしょう。通常版もいいんだよ、でももっと聴きたくて(欲張り。)

ドリームガールズ公式ページ
http://www.dreamgirls-movie.jp/top.html
ついでに新宿バルト9のページ
http://wald9.com/