お手製ストーリーボード/ひとのこえはおんがく

akk2007-04-11

ストーリーの断片を整理しなきゃーだめだ!
立派なノート、文庫本サイズのノート、PCの中の走り書き、原稿用紙、メモ用紙・・・
今日は、物語の断片やアイデア、キーワードをひとつの流れに集約すべく
お手製ストーリーボードを作ってまとめてみた。
PCのソフトでも、ツリー状配置にしてまとめられるソフトがあるんだけどね
使ってみようとインストールして、すぐめんどくさくなってやめた。
感情の細かいところも、書くべき物量も、画面内に収まらない気がして。
100円ショップダ○ソーで売ってる一番大きいコルクボード(これはさすがに315円)に書き貼りしてみたら
うまく収まって、足りない要素もみえてきた。気分スッキリ。
余白もできたから、喝を入れるべく心の支えを飾りこみするぞ・・・(ウキウキ)
物語のビジュアルイメージにしていたトッドラングレンの「未来から来たトッド」の裏ジャケと
使い道に悩んでた、奈良美智のパンプキンパップ君キーホルダー 貼り込みました。
トッドはジャケを画鋲貼りだから、もう中古CD屋に売ることはできません。精神的タトゥーを入れた気分です。

私は手書きで書かないと、全体がみえてこないほうだ。
仕事の映像制作でも、台本を書くときは何度もはこ書きして(箱を並べるように、シーン毎に四角く囲って書くのね)
それをみながら、細かいディテールを書き込み、PC上でめでたく清書する・・・という感じで。
人それぞれにやりかたはあるけれど、私はラストシーンや途中から浮かんだりすることが多くて
全体を構成するとき、どうしても落書きみたいにラフに手書きするほうがやりやすい。
大事なキーワードは大きく書いたり、○囲みしたり絵を描いたりできるから、イメージを正確に書き留められる。


先の見えない『物語』をつくるとき、無からなにかを見出すというより、無数に見えすぎている大きな世界から
なにを、どんなふうにすくい上げて伝えるか・・・だなぁ。と思うの。最近とくにそう思う。
フィクションを書くのでも、日々の出来事や様々な言葉、瞬間、感情などのノンフィクションが、フィクションの世界に
かならず作用してくるから。たとえばこんなこと。


最近、きゅうに何枚も手元に集まった音楽の話。それはひとの声の音楽。
スティーブ・ライヒの新譜、やっと届いたメレディス・モンク、ライヒのルーツと言われるピグミー族の歌。
ひとの声のかたまりにやられっぱなしで、ひとの声の魔法についてかんがえてる。
思うに、神々しい音楽の多くはひとの声だけの音楽だ。
神を感じる音の正体は、人間の身体だった。なんて夢がないかな。
人々が話をする、話はやがて歌になる、脈々と続くリズム、テクノロジーの進化をもってさらに消えないリズム。
ひとの声のメロディ・音階のなかには絶対的なリズムがあって、上の3枚の音楽はその存在を突き詰めて
ひとの声の無限のちからをみせている。神はひとの身体を通して音楽する。
今、モータウンの3枚組ベストを聴いてるんだけど、彼らの神がかりのコーラスワーク・声のかたまりにも
またそう感じて、感動しちゃってばかりで、「ひとのこえはおんがく」とメモしてストーリーボードに貼った。
きっと物語のどこかに作用するんだよ。私、分かりやすいから。アハ。

ユー・アー(ヴァリエイションズ)

ユー・アー(ヴァリエイションズ)

ライヒ新譜は、旧約聖書の抜粋と、ヴィドゲンシュタインの哲学書からの抜粋文章を『歌詞』にした!
素晴らしい言葉の音の波でできています。店頭に並ぶCDの箱はカッコよいグラフィックでデザインされていますが
箱をはずすと、本当のジャケはこれ↓ かわいい・・・。私はこんなライヒが大好きです。

アフリカン・リズム

アフリカン・リズム

古代エジプトから4000年以上の歴史あるアフリカのピグミー族の歌&ライヒリゲティが入っている企画盤。
ピグミーの音階の複雑さ、無伴奏のなかに緻密に構成されているリズム感、すべてにびっくり仰天。ライヒもびっくり
ドゥー・ユー・ビー

ドゥー・ユー・ビー

  • アーティスト: モンク(メレディス),エーン(ロバート),ゴンザレス(チン),ヘンキン(ウェイン),ホッセイニ(ナーズ),ティルズ(ヌリ),エップラー(ジョン),ニーマン(エドムンド),グッドマン(アンドレア),パライゾ(ニッキー)
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1997/09/26
  • メディア: CD
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パフォーマンス的要素のなかの、声の芸術作品です。生きる希望と今までの道のりを思い涙がでる7曲目、ぜひ聴いてほしい。
メレディスモンクは「Mercy」も素晴らしかったです。