オーバーヒートした脳をおさめる覚書

ここ数日、頭を使いすぎてる。
オーバーヒートの脳に、必要なのはクールダウンか、癒しか忘却か、
もうよくわかんなくなってきちゃった・・・。
でも今日思った。こんなときに一番必要なのは、うるおいだ。
乾いた土に、一滴の水が落ちて染みわたるような。
それはどんなことだってよくて、誰かの言葉や笑顔でも、道の猫でも、みそしるでも。


もしもあなたの脳がそんな風になってしまったときのために、この数日のあいだ
私が家に帰っても、考えごとで眉間にシワをよせずにすんだ、ささやかな
(うるおって眉間をやわらかくしてくれた)ものを、覚書しておきます。


昨日観た映画はやさしかった。

アメリカ、家族のいる風景 [DVD]

アメリカ、家族のいる風景 [DVD]

ぐっと胸がつまって、母親の前で泣くような素直さで泣いて、微笑む映画。
毎日いろんなことを思って時間が流れてゆくの、だけれど
−それでも愛だけは、悪戦苦闘しても忘れたくない、疑いたくもない
GREAT3の「Soul Glow」の歌詞を思い出して眠った。


聴いた音楽の話
Kid a

Kid a

レディオヘッドのなかでも、本当にこれだけは譲れないほど好きなのだけど
このアルバムは異端、みたいに言われがちでかなしい。こういう脳にこそダイレクトに染み込んでくるのに。
昨晩聴いたとき、深度の深い、薄暗い海の中にいるように響いた。
水のなかでは何も考えずに、その暗さと射し込む太陽の光と、浮き沈みする水圧に
身を任せればいいとおもうよ。
余計な感情や、記憶や数字が抜け落ちてゆくからね。
Everybody

Everybody

SEA AND CAKEの新譜を店頭で聴いて衝動買い。
風のようなこの重さ(軽さでもある)が必要だなって、晩ご飯をつくりながら思ってた。
肩の荷をほどいて、散歩でもしたいけど外が雨だったり、夜だったりしたときに聴くといい。
Forevernevermore

Forevernevermore

一滴のうるおい といえば、私には、静寂やざわめきのなかに現れるひとつの旋律であることが多い。
そうやって現れる音楽は、やさしいなぁ〜〜〜と心から思うものが多くてね。
「Forevernevermore」はこのタイトル、ジャケット、街角の音、ソウル、ダンスミュージック、すべて愛してるけど
7曲目にある「The Thief that stole my sad days(Ya Blessin Me)」のピアノが響くと
いつどんなときでも、何度聴いても、微笑んでしまう。
こんなにいいものをデトロイトテクノ好きまでにとどめるのは実に勿体ない。
漬物石のような重さを抱え込んでしまったとしても、この音楽が待っているから心配ない。と言っておきたいよ。


だからうるおったら、そのやさしさを思い出して、一千一秒過ごしてね、そうすれば
脳のオーバーヒートは収まって、かわりに心が温まるのさ、これで解決ね。