分別くさい夏の猫

お盆にすこし実家へ帰っていました。
夏の日射しがすごかった。
家の猫たちはだらだらと寝転がり、なんにもしたくない様子で過ごしている。


もぐりんは断とつの年長猫だ。
ほかの二匹と、たぶん10歳は離れている。
美形だけれど、まったく猫らしくない「全部表情に出る」猫。
今までもぐりんはたくさん写真を撮った。静止してると案外、猫らしいモデル猫風に映ったりもする。
でもこの夏、久し振りに会ったもぐりんは、どう写真を撮ってもいぶし銀の頑固者で
常に哲学してる教授か、匠の職人のように映る。
だまってるが顔で物語る猫。
なにをかんがえているのだろう･･･。


今年の夏、もぐりんは扇風機の足元に頭をのせてすごすのがマイブームらしい。
扇風機の振動が心地よいみたいで、頭を乗せてうっとりしている。
けれどわたしがもぐりんの居眠り場（そこはソファだ）に腰掛けると
もぐりんはだまって立ち上がり、母さんのところへ無言の抗議をしに行く。
母さんの顔をじっと見て、ソファのわたしをみて、と交互にみるのだ。
事情を聞いてじゃあ、とわたしが立ち上がると、横目でちらーっとその始終をみながら
部屋をぐるりと一周し、また扇風機の足元に寝転がってあたまを乗せる。


と、これが続けて3回（笑）
もぐりんはこんな風に顔にでている。
（アキがオレの場所にすわっている。むかつく）→（お母さんなんとかして）→（あ、どいた）
→（でもこれじゃなんだかオレがどかしたみたい？）→（ソファで寝たいが今寝たらどうなんだろう）
→（葛藤）→（もう少し扇風機しよう）→（あぁ気持ちいい･･･）→（ん？またオレの場所に座って･･･）
そんなことばかり考えてるから、こんな顔になっちゃうのね。人間くさい感情、表情まるだし。
でも人は表情隠したりするし、表情無いひとも多いから、むしろこの「全部出る」顔は犬に似ている。と思った。


ところでNHK教育の海外ドキュメンタリー枠「地球ドラマチック」で
以前、「ハトって天才！？」という番組をやっていたのだけど（45分間全てハトの映像で、しかも超面白い）
その続編がOAされたので驚きました。こんどは「犬って天才！？」
シリーズ企画だったとは･･･。これ本当に素晴らしいやるきまんまんの企画なので、みかけたら必見です。
「犬って天才！？」もすごく面白かった。
海外ドキュメントは小さくまとめそうになる私たち真面目な日本人を、かんたんに解放する。もっとやっちゃえ！て。