THIS IS IT

マイケル・ジャクソン最後の記録映像「THIS IS IT」をみてきました。
実現しなかった、復活そしてラストライブのリハーサル・メイキング映像を
映画にしたものです。
全世界で二週間限定公開、なんだそうです。


観終わったあとの感想は、「すごい・・・・」
もう、それしか出てこない。
この映像の6日後にマイケルは亡くなったって、
これをみていたら、とても、とても信じられない。ありえない。と思う。
もう、とめどなく溢れるグルーブ感に目と耳が釘付けになる。
わたしは小学生のころ、マイケルが好きだった。
親戚たちによると、マイケルが流れると超踊っていたっていう、あまり覚えていないけど。
マイケルの顔かたちや、イメージの変化にわたしはだんだんと違和感を感じて
ようするにそれは、ただ頭でっかちに、頭ごなしに興味が薄れていったのだ。
表現するマイケルをみる、その音をきく、歌声とリズム、ダンス、
このグルーブを見せ付けられて、マイケルが白人になりたがってたって?
そんなこと思えないのだ。マイケルは誰よりもネイティブな黒人の血でグルーブする。
ひどく優れたリズム感。圧倒的で、もう神がかっている。
このひとを黒人といわずしてなんという。


ベースラインにがんがん文句をつける。
ジャクソンファイブの曲で、モータウンの跳ねるリズムとぞくぞくするコーラスワークを
完璧に、現代に再現する。
マイケルは「ファンが初めてこの曲を聴いたときの印象を、そのまま再現して届けたい」と
バンドメンバーに言う。
変なハイパーアレンジもせず、かといって古臭い懐古音楽にもならず
それら新旧の大ヒット曲を、まるごと素晴らしい演奏にしてしまう。
かれはおとぎの国の妖精でも、奇行を繰り返すイっちゃった人でもなくただの
たいへん優れたミュージシャンであることが
死の原因がドラッグのオーバードーズでも、身体の衰えでも、ましてや自殺では決してない
そういうことがこの映画をみればわかる。これは証拠物件だ。
かれが、デビューから亡くなるまで、一貫してソウルマンだったことの証拠が
この映画に記録されている。
素晴らしいです。ぜひ多くの人に観て欲しいと思います。
これはマイケルファンのためだけの映画じゃない。ほんとに、すごかった・・・。


コンサートはとても大掛かりで、ものすごい映像演出もしかけも用意されていました。
それが見られるのも、かなりお得な映画だと思う。
並のPVをかるく越える映像が、がんがん作られていた。ショウは実現するはずだった。
マイケルの総決算だった、ものすごいショウが待っていたってことが・・・
泣ける。


完璧をもとめるマイケルは、もうリハの映像で映画つくんないでよーと
お空で文句をいってるかもしれない。
あのミラクルが、リハーサルであって、本番じゃないってこともおどろきだ。
本番はあれを遥かに上回るパフォーマンスを見せたんだろうとおもうと、ね。
やっぱりこれしか出てこない。すごいよ、マイケル。
一瞬たりとも飽きなかった、がんがん引きつけられてあっというまに終わった、
映像は記録用だった、それなのに、そんなことはどうでもいいと思う、
エネルギーをまるごと記録した「記録映画」だった。
すごかった。もうそれしか出てこない、のです。


今夜はこれでキメます♪

エッセンシャル・マイケル・ジャクソン

エッセンシャル・マイケル・ジャクソン